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JAFEE 設立30周年記念シンポジウム
~次世代へつなぐ JAFEEのこれまでとこれから~


開催のご案内

 JAFEE(一般社団法人 日本金融・証券計量・工学学会, The Japanese Association of Financial Econometrics and Engineering)は、1993年4月に誕生してから、各時代の課題に向き合いつつ、過去の事象から学び将来の変化にも柔軟に対応しながら成長し続けて参りました。そして、2023年度には30周年を迎える重要な節目に立っております。そこでこの度、JAFEEのこれまでの活動を振り返りながら、次世代への継承をテーマに掲げ、JAFEE設立30周年記念シンポジウムを開催する運びとなりました。JAFEEは設立当初から、産学官の連携を推進しており、今回のシンポジウムでは産学官を代表する基調講演者に各方面からお越しいただき、それぞれご講演をお願いする予定です。また、今後の学会活動におけるSDGsやダイバーシティの重要性を踏まえ、産業界から多様なパネリストをお招きし、パネル討論も行います。奮ってご参加の程、よろしくお願い申し上げます。

日本金融・証券計量・工学学会(JAFEE)第16代会長
山田 雄二



※本シンポジウムは、日本学術振興会科学研究費補助金 基盤研究(B)
22H00889「複数の銀行の与信情報によるデフォルト企業の返済能力推計とその機械学習的方法の開発」の助成を受けています。


日時
2024年2月18日(日)13:00~17:30
会場
東京大学駒場キャンパス数理科学研究科棟大講義室
(所在地:〒153-8914 東京都目黒区駒場3-8-1)
最寄駅:京王井の頭線 駒場東大前駅(アクセスマップ
参加費
シンポジウムのみ参加の場合は無料
※ただし、参加される方は事前に参加登録フォーム(1月上旬にオープン予定)またはJAFEE事務局へのメールでの登録をお願いいたします。
※また、シンポジウム終了後のレセプションに参加される場合は、後述する参加費をいただきます。
参加登録
参加登録は終了しました。

レセプション参加希望者の登録期限は2月3日(土)とします。
シンポジウムのみ参加の登録期限は2月12日(月・祝)とします。
スケジュール

13:00~13:15 開会挨拶

13:15~15:30 基調講演セッション(司会: 大野忠士氏(筑波大学ビジネスサイエンス系))

【基調講演1】「JAFEE-金融新技術への対応の思い出」

池森俊文氏(統計数理研究所統計思考院特命教授・みずほ第一フィナンシャルテクノロジー株式会社元代表取締役社長)

講演者略歴:
1977年東京大学理学部(数学科)卒業、㈱日本興業銀行入行、1988年 興銀第一フィナンシャルテクノロジー㈱取締役部長、2000年 みずほホールディングス㈱統合リスク管理部参事役、2002年 みずほ第一フィナンシャルテクノロジー㈱取締役部長、2007年 同 代表取締役社長、2013年 同 社長退任、技術顧問就任。一橋大学大学院商学研究科特任教授、2018年 一橋大学、みずほ第一フィナンシャルテクノロジー㈱退任、2018年 統計数理研究所統計思考院特命教授、2019年 東京大学大学院経済学研究科講師  現在に至る。

講演概要:
貨幣や帳簿やO/Lシステム・ATMなど、金融を実施するためのインフラ開発は金融の歴史の中で常に重要なテーマであった。また1970年代後半の金融技術革新による新商品・投資手法やリスク管理手法の開発は金融実務を大きく変化させた。
金融インフラは、金融機関の専用回線を通じて行われていた取引(オンラインシステム)の一部が公衆回線を通じて行われるようになり(ネットバンキング)、一括管理されていた帳簿の一部が共同管理される(ブロックチェーン)ようになった。キャッシュレスへの対応や仮想空間での金融など、高度IT/情報化時代に金融インフラは大きく変貌しつつある。 一方の金融手法は、高度IT・情報化時代と言われる状況に呼応して、金融機関の周辺に急拡大する「経営環境や顧客に関するビッグデータ」の利活用、高頻度に得られるようになった市場データの解析、そのためのAI手法の活用などが、金融手法開発の新たなテーマとなっている。


【基調講演2】「金融計量・工学に関わる人つくりとコトつくりを振り返る」

椿広計氏(統計数理研究所所長・筑波大学名誉教授)

講演者略歴:
1982年東京大学工学系研究科計数工学専攻修士課程修了・東京大学工学部計数工学科助手、1987年慶應義塾大学理工学部数理科学科講師、1988年工学博士(東京大学工学系研究科)、1997年筑波大学大学院ビジネス科学研究科助教授・2000年教授、2005年統数研リスク解析戦略研究センター長、その後、データ科学研究系教授、副所長、2015年(独)統計センター理事長を経て2019年より現職。この間、応用統計学会長、統計関連学会連合理事長、日本品質管理学会長を歴任。現在、総務省統計委員会委員長、品質工学会会長、自殺総合対策学会理事長、横幹連合副会長を務める。


講演概要:
筑波大学大学院経営システム科学専攻に1997年に着任し,上場企業財務データを基にしたデータ解析とモデリング並びに意思決定に関わるプロジェクトベース,グループワーク教育を開始した.金融専門家でもない者による統計教育を実効的なものにしえたのは,学生に金融計量専門家が多いという良き環境が挙げられる.活気あふれる演習とその成果を示すプレゼンを長年体験でき,ビジネスがシステム科学足りえるという確信に繋がった.その後,経営学・数理科学・情報学の同僚と共に社会人院生の学位論文やプロジェクトの指導に当たった.その一つ一つがビジネス科学にとって大切なコトつくりと認識している.JAFFEの歴代幹部にも筑波大学時代・前職の慶應義塾時代,そして統計数理研究所で様々な指導を受けてきた.本講演では,筆者の人材育成や専門家との交流,プロジェクト形成を振り返り,システム科学とデータサイエンスとの融合体としての金融・計量工学への今後の期待を述べたい.


【基調講演3】「金融資本市場における専門家の倫理(サステナビリティ情報に関する職業会計士の独立性・倫理基準等を題材として)」

古澤知之氏(公益監視委員会(PIOB)メンバー・前金融庁企画市場局長)

講演者略歴:
1986年東京大学法学部を卒業し、大蔵省(当時)入省。2004年から2006年まで国立大学法人東京大学助教授(大学院公共政策学連携研究部)、2016年から2018年まで金融庁総務企画局審議官(開示担当)、2018年から2019年まで金融庁総合政策局審議官(開示担当)、2019年から2020年まで証券取引等監視委員会事務局長、2020年から2022年まで金融庁企画市場局長。2023年から公益監視委員会(PIOB)メンバー、現在に至る。

講演概要:
金融資本市場においは、法律家、会計士、アクチュアリー、クオンツをはじめ様々な分野の専門家がその機能発揮に重要な役割を果たしているが、その重要性が増すにつれ、専門家の倫理のあり方が問われるケースも増えている。
専門家の倫理を論じるに当たっては、まずはそれぞれの専門家間、次いで外部ステークホールダーも交えて、その専門性の有する経済的・社会的価値をよりよく果たすために何が重要か、どのような行動が求められるかとの議論が行われ、その中から一定の合意が形成され規範化されるとのプロセスが考えられる。
本報告では、職業会計士の倫理に関する最近の検討、具体的には国際会計士倫理基準審議会(IESBA)が最近開発したTax Planning(12月最終化予定)やサステナビリティ開示への保証に関する職業会計士の倫理規程(2024年1QにExposure Draftを公表予定)などを題材として、資本市場における専門家の倫理やその基準策定に関するガバナンスにおいて鍵となる要素を考える。


16:00~17:30 パネル討論 テーマ「実務家が考えるファイナンス分野のこれまでとこれから・JAFEEへの期待」


モデレーター
荒川研一氏 [実務経験:32年:産業界32年、学界1年]
(株式会社りそな銀行 金融イノベーション研究所 所長)
パネリスト
(50音順)
安達哲也氏 [実務経験:30年:産業界21年、学界5年、官庁4年]
(PwC Japan有限責任監査法人 ガバナンス・リスク・コンプライアンス・アドバイザリー部 執行役員 パートナー。公認会計士/博士(学術))

大熊香里氏 [実務経験:12年:産業界12年]
(株式会社QUICK)

嶋田康史氏  (株式会社SBI新生銀行 エグゼクティブアドバイザー兼イノベーティブファイナンス研究所長)

松本純佳氏 [実務経験:4年:産業界 4年]
(株式会社りそな銀行 金融イノベーション研究所 クオンツアナリスト)

※当初パネリストとして予定していた山内浩嗣氏が諸事情により参加できなくなったため、山内氏に代わって嶋田康史氏にパネリストとして加わっていただくことになりました。


シンポジウム終了後に以下の要領でレセプションを行います。

レセプション
時間
18:00~20:00
場所
ルヴェ ソン ヴェール駒場店
レセプション参加費
6000円(35歳以下3000円)
※JAFEEでは、若手研究者・実務家の活躍を奨励するため、35歳以下(令和6年4月1日時点)のレセプション参加費ディスカウント分を補助する予定です。
異なるバックグラウンドの方々との有意義な交流機会になると思いますので、多くの皆様に積極的にご参加いただきたくお願いします。