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第40回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『証券化商品格付けと新BIS規制』
- 2) 講演概要
- 007年、日本での証券化商品の発行額は11兆円を超え、社債の発行量を大きく上回っている。そこで今回は証券化商品の発展の歴史を振り返りつつ、証券化商品格付けの概略を簡単に解説する。また、本年度末より導入された新BIS規制では、標準的手法を採用する金融機関等にとって格付けが信用リスクのモノサシとなる。その格付けを監督当局がどのように取り扱うかなどについてふれてみたい。
- 3) 講師
- 証券化商品全般および不動産投資信託(J-REIT)担当/ストラクチャードファイナンス本部副本部長兼
ストラクチャードファイナンス部長・チーフアナリスト
北原 一功(きたはら いちのり)氏
- 4) 開催日
- 2007年10月11日(木) 16:30~18:00
- 5) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第39回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『リアルオプション、ゲーム、そしてエージェンシーにかかわる諸問題』
- 2) 講演概要
- リアルオプションのモデルやその論理と現代ファイナンス論、特に、CAPM理論との整合性について、これまで議論されてきた事柄などを整理する。これからの経営や経済では、知的資産や、無形資産など、いつその価値が実現するか分からないもの価値を評価しなければならな状況に立たされるが、その種のフレームワークとしてリアルオプション・モデルを示す。不確実性やリスクの源泉が、競争的ゲームの状況での投資価値の評価、オプション的な価値や資産をめぐってのエージェンシー契約の問題などについて、いくつかの先行研究を紹介し、また、これから重要となると思われる研究課題などを議論する。
- 3) 講師
- 早稲田大学 ファイナンス総合研究所 研究員/日本リアルオプション学会 副会長
高森 寛 氏
- 4) 開催日
- 2007年7月27日(金) 16:00~17:30
- 5) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G204講義室
第38回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『金利期間構造モデルの最近の動向』
- 2) 講演概要
- 講演では、アフィン・モデルを中心に、信用リスクやジャンプを考慮した期間構造モデルについての解説を行う。さらに、最近、注目
を集めている ①マクロ・ファイナンスモデルや、②日本など低金利下での金利の期間構造を表現するモデルについて、いくつかの研究
事例を紹介する。
- 3) 講師
- 日本銀行金融研究所 紅林 孝彰 氏
日本銀行金融研究所企画役補佐 藤原 茂章 氏
- 4) 開催日
- 2007年5月25日(金) 16:00~17:30
- 5) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G204講義室
第37回 JAFEEフォーラム
(2006年度ジャフィー賞・ジャフィー論文賞授賞式および受賞記念講演)
- 講演(1)
- ジャフィー賞受賞者:刈屋 武昭 氏 (明治大学グローバル・ビジネス研究科 教授)
- 題目:『日本の金融の事業会社への支援機能の充実の必要性と金融工学の将来』
- 概要:日本の金融へのジャフィーの果たした役割と文理融合型金融工学人材の育成と金融工学の将来との関係を議論したい。特に日本の金融の事業会社への支援機能の充実をさらに拡大する上での金融工学の果たしうる概念展開の重要性を議論したい。
- 講演(2)
- ジャフィー賞受賞者:松田 雄司 氏 (株式会社三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC) 取締役社長)
- 題目:『信託銀行実務における金融工学の利用』
- 概要:三菱UFJトラスト投資工学研究所(MTEC)は19年前に、三菱信託銀行(現三菱UFJ信託銀行)の運用部門の子会社として設立された。実務への貢献と金融工学の調査研究をビジネスモデルに掲げて運営してきたが、その活動状況を信託銀行実務との関連で報告する。また、今回の受賞理由となったMTECジャーナル及び研究員の育成に関する状況を報告するとともに、今後の課題についても言及する。
- 講演(3)
- ジャフィー論文賞(理論部門)受賞者:高岡 浩一郎 氏 (一橋大学大学院商学研究科 助教授)
- 題目:『A complete-market generalization of the Black-Scholes model』
- 概要:Black-Scholes 株価モデルは、ボラティリティが期間中一定であるという仮定や投資収益率が正規分布に従うという性質が現実のデータと合わないことがよく知られており、そのため今まで様々な拡張モデルが提案されてきた。本稿でも1つの拡張を提唱する。これは①Markov 性を有する、②完備市場のモデルであるがボラティリティは一定ではなく変動する、③投資収益率の分布が左右非対称である、という性質を持っている。講演では、今回の拡張モデルおよび上記の諸性質について述べ、さらにこのモデルに基づくオプション価格計算について説明する。他の拡張モデル、特にBrigo-Mercurio モデル(2000年)との相違点についても述べる。また、本研究の出発点となった均衡論的考察についても言及する。
- 4) 開催日
- 2007年4月19日(木) 15:00~16:30
- 5) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第36回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『資指標からアクティブリターンへの変換方法に関する実務的な研究』
- 2) 講演概要
- 株式のアクティブ運用は、運用スタイルのリスクを許容してアクティブリターンの獲得を目指すものである。そしてスタイルリスクには、具体的にPERやPBR等の投資指標が用いられる。ファンドの構築には、これらの投資指標へアクティブエクスポージャのティルトの水準に対応する期待リターンを明示的に捉えた上で、リスク調整済みリターン等を効用関数に用いて、その最大化により個別銘柄の構成ウエイトを
決定する。実際に投資指標と期待アクティブリターンの関係は、予測の経験則と呼ばれる「IC(情報係数)×ボラティリティ×スコア」が用いられるが、この実務的な利用に関して議論する。
- 3) キーワード
- アクティブ運用,予測の経験則,IC,情報係数,リスク調整済みリターン
- 4) 講師
- 株式会社大和総研 投資戦略部 チーフクオンツアナリスト/筑波大学大学院 ビジネス科学研究科
吉野 貴晶 氏
- 5) 開催日
- 2006年10月19日(木) 14:30~16:00
- 6) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第35回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『Active Management of the Maximum Drawdown』
- 2) 講演概要
- Risk management of drawdowns and portfolio optimization with drawdown constraints is becoming increasingly important among practitioners. In this paper, we introduce new techniques how to control the maximum drawdown (MDD). One can view the maximum drawdown as a contingent claim, and price and hedge it accordingly as a derivative contract. Trading drawdown contracts or replicating them by hedging would directly address the concerns of portfolio managers who would like to control them. Similar contracts can be written on the maximum drawup (MDU). We show that buying a contract on MDD or MDU is equivalent to adopting a momentum trading strategy, while selling it corresponds to
contrarian trading. We also discuss more complex products, such as plain vanilla options on the maximum drawdown or drawup, or related barrier options on MDD and MDU which we call crash and rally options, respectively.
- 3) 講師
- コロンビア大学 准教授 (Associate Professor, Department of Statistics, Columbia University, New York)
Jan Vecer 氏
- 4) 開催日
- 2006年8月10日(木) 14:00~15:30
- 5) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G204講義室
第34回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『リスク計測手法の新展開』
- 2) 講演概要
- 金融リスク管理の標準的な概念であるVaR(Value-at-Risk)の計測に関して、近年、いくつかの新しい手法が提案されている。本講演 では、リスク計測手法の考え方を説明するとともに、これら最新の理論の紹介とその限界などについて言及する.
- 3) キーワード
- コピュラ,極値理論,Quantile Regression,Regime Switching Model,ERM
- 4) 講師
- 首都大学東京 社会科学研究科/京都大学 経済学研究科 大和証券グループ寄附講座 教授
木島 正明 氏
- 5) 開催日
- 2006年5月26日(金) 16:30~18:00
- 6) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G204講義室
第33回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『Are Cognitive Biases Relevant for Asset Pricing?』
(資産価格付けに認知バイアスは関係するのか?)
- 2) 講演概要
- Cognitive biases were first reported in experimental psychology, where subjects are typically forced to make choices. Sensing ambiguity, however, subjects may wish to avoid making choices. In the context of financial markets, investors may be able to do so. The pricing consequences of investors’ ambiguity aversion are important: within certain price ranges, investors are insensitive to prices, and hence, infra-marginal. This implies that their cognitive biases may not affect prices. We confirm this experimentally in two settings, one where we induce ambiguity explicitly (subjects are not told anything about the probabilities that certain states occur), and another one where we induce ambiguity implicitly by making it hard for some or even many subjects to compute the right probabilities.
※行動ファイナンスの分野で注目される認知バイアスとあいまいさ回避の関係を、実験的な市場において検証した結果を中心に説明してもらう予定です。
今回の講演に関する論文のpdfファイルは、こちらから ► PDF
- 3) 講師
- カリフォルニア工科大学 教授 Peter Bossaerts 氏
(William D. Hacker Professor of Economics and Management and Professor of Finance, California Instutute of Technology, USA)
- 4) 開催日
- 2006年3月31日(金) 14:00~15:30
- 5) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第32回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『天候デリバティブの価格付けと事業リスクヘッジ効果の検証』
- 2) 講演概要
- 天候デリバティブとは、あらかじめ決められた地点および将来の期間における天候データに、支払額が依存するデリバティブ契約であり、企業の天候リスクマネジメントに対する重要性の認識向上や上場取引への期待を背景に、近年、注目を浴びている。本講演では、天候デリバティブに対する価格付け手法について概説し、天候デリバティブを用いた事業リスクヘッジ効果と有効性について検証する。また、天候デリバティブを例に、非完備市場における価格理論についてレビューを行うとともに、最近の理論や天候デリバティブの市場動向についても議論する。
- 3) キーワード
- 天候リスクマネジメント、先物・オプション、最小分散ヘッジ、ヘッジ効果、非完備市場
※開催に先立ちまして、先のジャフィー冬季大会にて発表されましたジャフィー論文賞授与式および20分程度の受賞講演が行われました。
なお、受賞論文タイトルは、
「H. Tsuda, "Prediction of Individual Bond Prices via a Dynamic Bond Pricing Model:Application to Japanese Government Bond Price Data", APFM vol 10, no 1, 2003」
受賞者は、津田博史氏(ニッセイ基礎研究所)です。
- 4) 講師
- 筑波大学大学院ビジネス科学研究科 助教授
山田 雄二 氏
- 5) 開催日
- 2006年3月16日(木) 17:30~19:30
ジャフィー賞授与式・受賞講演 17:30~18:00
ジャフィーフォーラム 18:00~19:30
- 6) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第31回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『伝統資産とヘッジファンドのアロケーションとリスク管理』
- 2) 講演概要
- 前半では、日本の年金ファンドの運用環境とオルタナティブ投資動向を整理した上で、特に伝統資産にヘッジファンドを加えた場合の資産配分の方法論を確立する必要性があることを説明する。また現在、年金が資産運用を行っていく上で抱えている課題を指摘する。後半では、具体的なヘッジファンドを含んだポートフォリオの最適化、リスク管理に言及する。ヘッジファンド特有のリターンの自己相関、 テールリスクを考慮して、リスクの推定方法、期待リターンの推計方法、最適化のアイデアを説明する。また、リスクのモニタリング や分析事例を紹介する。
- 3) キーワード
- リスクバジェッティング、ファンドオブヘッジファンズ、自己相関がある場合のリスクの補正、テールリスクと期待リターンのトレードオフ、 C-VaR、リスク寄与度分析
- 4) 講師
- みずほ総合研究所株式会社 年金コンサルティング部 主席コンサルタント
小林 弘明 氏
- 5) 開催日
- 2006年1月23日(月) 18:00~19:30
- 6) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第30回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『我が国の物価連動国債~基礎から応用まで』
- 2) 講演概要
- 2004年3月に我が国で初めて物価連動国債が発行された。その後、定期的に発行されており、初回から1年半経過した2005年9月末時点で発行残高は1兆9000億円、国債に占める割合は0.4%弱となった。物価連動国債は世界的にスタンダードな変動債で、G7諸国ではドイツを除き発行実績がある。本公演の目的は、我が国の物価連動国債について、その商品設計、商品 特性、実際の市場動向、テクニカルな事象など、基礎から応用まで解説することを通じ、物価連動国債の魅力を伝えることである。
- 3) キーワード
- 物価連動国債、TIPS、期待インフレ率、日米金利差、CPIの季節性
- 4) 講師
- みずほ証券株式会社 市場営業グループ 投資戦略部
青山 昌 氏
- 5) 開催日
- 11月11日(金) 13:00~14:30
- 6) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第29回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『クレジット・デリバティブをめぐる規制上の問題および法的問題』
- 2) 講演概要
- 他のデリバティブ商品と同様、クレジット・デリバティブに関する法律上の問題に対しては、必ずしも明確な解決が与えられているわけではない。しかし、BasleⅡではクレジット・デリバティブの自己資本規制上の取扱いが明確にされ、また、クレジット・デリバティブを組み込んだ商品が気が付かないうちに投資家に対して販売されているという事実もある。そこで、まず、業法上のクレジット・デリバティブの取扱いを概観した後、ネッティングの問題、私法上の有効性に関する問題および販売に関する問題について、現在の状況と問題点を紹介したい。
- 3) キーワード
- 自己資本比率規制、ネッティング、公序良俗違反、法人の権利能力、金融商品販売法
- 4) 講師
- 筑波大学大学院ビジネス科学研究科教授
弥永 真生 氏
- 5) 開催日
- 2005年9月29日(木) 13:30~15:00
- 6) 場所
- 東京都文京区大塚3-29-1 筑波大学東京キャンパス G501講義室
第28回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『M&Aと企業価値』
- 2) 講演概要
- ① M&Aにおける企業価値
② 敵対的買収と防衛策
③ いい会社といい経営者
④ バイアウトと市場動向
⑤ 結び
- 3) 講演要旨
- 日本のM&A市場は、バブル崩壊後売却せざるを得なくなったことを発端とする消極的なM&Aが増加したが、近年の投資ファンドの台頭とともに、積極的なM&Aが急速に増加する傾向にある。本講演では、M&Aにおける企 業価値のあり方、昨今の一部の投資ファンドによる敵対的買収の構図について考察し、その防衛策とその問題点について概観する。また、「いい会社」とは何か、日本のバイアウト市場の今後の動向についても考えてみたい。
- 4) 講師
- 一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
GCA株式会社代表取締役 佐山展生
- 5) 開催日
- 2005年7月8日(金) 14:00~15:30
- 6) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4
- 7) 参加費
- 会員・非会員ともに500円
第26回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『レジームスイッチングモデルとファイナンス理論・実証』
- 2) 講演概要
- ① ポートフォリオ選択理論:レジームスイッチング対数平均分散モデル
② マルチファクターモデル:気象条件と資産価格
③ 資産価格評価モデル 1:レジームスイッチングベータ
④ 資産価格評価モデル 2:ヨーロピアンコールオプション
⑤ 結び
- 3) 講演要旨
- レジームスイッチングモデル(Regime Switching Model, Hidden Markov Modelとも呼ばれる)を通じて、ファイナンス理論をモデリングし直すことを試みる。その特徴は、(1)素直で分かりやすい既存理論の拡張、(2)モデルのプログラミング実装も可能、(3)実証分析における解釈にも優れていることにあり、まさに金融工学らしいテーマの一つと言って良いであろう。レジームスイッチングモデルは、状態方程式と観測方程式より構成される状態空間モデルの一つと位置付けられるので、それぞれの方程式に沿って、モデル概要を述べる。
- 4) 講師
- 早稲田大学ファイナンス研究センター ファイナンス総合研究所
石島 博 氏
- 5) 開催日
- 2005年5月20日(金) 14:00~15:30
- 6) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4
- 7) 参加費
- 会員・非会員ともに500円
第25回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『金銭債権流動化の実務とリスク管理』
- 2) 講演内容
- ① 金銭債権流動化の現状
流動化の基本的な仕組み(意義、参加者、対象資産)
金銭債権の流動化市場における最近の動向(市場規模)
流動化の主要な法制度、会計・税務(関連法と主要なポイント)
② 金銭債権流動化の実務(例:自動車ローン債権信託)
倒産隔離について(なぜ隔離ができるのか)
サービサー・バックアップサービサー(サービサーのネーム、BUSの有無によるリスクの違い)
信用補完構造(コミングル、優先劣後構造の考え方)
③ パススルー商品のリスク管理(投資家の視点から)
リスク管理の視点(何を見るべきか)
期限前返済リスクの事例(資産種類による特徴)
比例ハザードモデルを用いた期限前返済リスクのある商品の金利リスクヘッジ
- 3) 講演要旨
- バランスシートのコントロール手段として、また、新たな資金調達手段(アセットファイナンス)として、資産の流動化を活用した取引が急拡大している。一方で、そこから組成される流動化商品は、原資産や流動化の 構造など個々に異なる要素が多く、投資家にとっては内在するリスクが 分かり難くなってきている。本フォーラムでは、アレンジャーの立場でポピュラーな金銭債権を対象とする流動化の現状と実務上重要と思われるポイント(関連法、倒産隔離、信用補完構造など)について概略を説明する。また、そのような資産を運用する投資家の視点で、リスク管理の事例としてハザードモデルを用いた期限前返済リスクのある商品の金利リスクヘッジについてシミュレーションの結果を交えてその有効性を考察する。
参考図書:「債権流動化の法務と実務」 みずほ信託銀行編 きんざい
- 4) 講師
- みずほ信託銀行 資産金融第3部 次長 栗原 順一(担当:①、および②)
みずほ信託銀行 信託ファンド企画部 次長 鈴木 隆之(担当:③)
- 5) 開催日
- 2005年4月25日(月) 18:30~20:00
- 6) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4
- 7) 参加費
- 会員500円・非会員3,000円
第24回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『最新データと主要トピックよりみたヘッジファンドの現状』
- 2) 講演概要
- ①最新のデータベースからみたヘッジファンドの現状
データ・ベンダーと各社による戦略分類
データ・ベースにおける問題点
TASS データ・ベースから見るヘッジファンドの現状
②最近のトピックよりみたヘッジファンドの現状
ヘッジファンドに関わるリスク及びRisk管理の現状
ヘッジファンドへの急激な資金流入による市場の非効率性の減少とヘッジファンド・マネジャーのキャパシティー問題
ヘッジファンド・インデックスの登場
SECによるヘッジファンド規制の動き
その他
③ヘッジファンドにおける投資家状況
ヘッジファンド投資における世界の投資家別カテゴリー
日本の投資家別ヘッジファンド投資金額の推移
④AIMA(Alternative Investment Management Association) の活動状況
AIMA-London本部の体制と活動状況
AIMA-Japan Chapterの活動状況と今後の展望
- 3) 講師
- オルターナティブ・インベストメント・プロダクツ株式会社
代表取締役 植前 哲朗 氏
- 4) 開催日
- 2004年11月22日(月) 13:30~15:00
- 5) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4
第23回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『ハイフリークエンシーデータの基礎と活用:オルタナティブ投資手法など』
- 2) 講演概要
- 高頻度データ解析が運用面で成功している例としてJames Simons率いる Renaissance Technologiesがある。為替の高頻度データを用いた投資手法で有名である。その運用残高はすでにUSD5billionを越え、昨年、 USD500MIOを稼ぎ出しGeorge Soros, Daivid Tepperについで世界第3位である。また、高頻度データの利用はリスク管理の面でも注目を浴びている。
株式、為替市場の高頻度データ解析の数は1999年時点で1,000を超えている。このように将来を有望視される高頻度データの解析であるが、そこに はノイズも多く、その解析には多くの注意を要する。市場参加者の行動に近いところで起きた現象を解析することから、市場参加者の行動パターン を十分に理解しておく必要もある。
本フォーラムでは高頻度データの取り扱いといった基礎的な部分から出発し、すでに発表されている研究内容を整理し、説明する。また、異種混合の市場参加者からなる為替市場を、高頻度データを用いて分析し、マーケットメークを含むトレーディング戦略、その相互作用を理解する。競争にされされた市場参加者が,協調しながら、完全でない、または遅れた情報を もとに局所的な評価関数を最大化しようと行動すると、相互作用が強くなり、そのダイナミクスは非線形になる。高頻度データを用いて極力短い時間間隔のデータを分析することで、揺らぎを単なるノイズとして扱うのではなく、揺らぎが発生する原因を明確にし、より長い時間間隔の市場の動きを予測する考えについて発表する。また、一方で長期の市場の動きが短期の市場に影響を与えるという非対称な性質についても検証する。最後に、 高頻度データが絶対収益戦略を構築する際に有効であるかどうかを議論する。
- 4) 講師
- 森谷 博之 氏 (住商キャピタルマネジメント、シニアストラテジスト)
- 5) 開催日
- 2004年09月16日(木) 13:30~
- 6) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4
第22回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『ある保険プロセス下における多期間のコヒーレント価値指標とその極限』
- 2) 講演要旨
- Artzner (1997年)以降、コヒーレントな価値指標(リスク指標とも呼ばれる)については様々な検討がなされている。特に昨今見られるのが、多期間への拡張である。こうした流れについて概観するとともに、ある保険ポートフォリオを考えた確率過程下において、どのように多期間指標が表現でき、 その極限がどのようになるかに関する研究成果について発表する。
- 3) 講師
- 森本 祐司 氏
(インテグレイティド・ファイナンス証券株式会社ディレクター・一橋大学院国際企業戦略研究科客員助教授)
- 4) 開催日
- 2004年06月17日(木) 13:30~15:00
- 5) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4
第21回 JAFEEフォーラム
- 1) テーマ
- 『罰則付き最尤法と一般化情報量規準によるイールドカーブ推定』
- 2) 講演概要
- 利付債のクロスセクションデータから、スプライン回帰によってイールドカーブの推定を行う方法は、70年代以降定着している。問題の基本的構造を解説しながら、イールドカーブの推定にどのような技術的問題があり、どのような提案が行われてきたかを概観し、ひとつの終着点として平滑化スプラインによる接近法を紹介する。割引関数の推定に立場を固定すれば、平滑化母数の選択についてさまざまな規準が考えられるが、スポットレートやフォワードレートを直接スプライン近似しようとすると、債券価格の方程式に帰着させた時に、回帰関数がもはや未知母数に関して線形とは言えなくなり、GCV等は理論的根拠を失う。このような場合でも、罰則付き尤度のバイアス補正という立場から一般化情報量規準GICを構築できることを示す。シミュレーションによって、どのカーブからまず近似すべきかを調べ、あわせて実データへの適用例を示す。
- 3) 講師
- 川崎 能典 氏 (情報・システム研究機構 統計数理研究所)
- 4) 開催日
- 2004年04月12日(月) 13:30~15:30
- 5) 場所
- 東京都千代田区一ツ橋2-1-2 学術総合センター 学術総合センター2F 中会議場3・4